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創立記念講演会 兼 SSH講演会

11月1日(水)、本校同窓生であり産婦人科医、そして国境なき医師団の一員である鈴木美奈先生に、「未来のために今できること」と題したご講演をいただきました。

鈴木先生

講演では、国境なき医師団に関してのお話に加えて、先生自身の体験や、そこから得られた人生の教訓など、考えさせられたり、ためになったりするものが多く、非常に興味深い内容でした。

そのうちの一つが、講演内で行われたグループワークです。この時話し合われたのは「もし自分が国境なき医師団の医者で、紛争地域で医療活動を行っていたとする。この時12才のこどもが2人、同じ感染症で運ばれてきた。しかし、その病気を治せる薬は1人分しかない。この時、あなたはどちらを救うか。」という問いについてでした。2人の子供はそれぞれ境遇が大きく異なり、1人は反政府側で育てられ、兵士としてたくさんの人を殺しており、もう1人は平和な村にいたが空爆を受けて医療が受けられないなど、様々な背景があるというものでした。答えのない難しい問いでしたが、長岡高校の生徒は様々な視点から話し合い、その班なりの答えを出していました。

グループワークの様子

鈴木先生は、難しい状況でも決断しなければならないという時は、国境なき医師団員としても、そして人生の中でもあるとしたうえで、そこで手助けとなるのは「経験」だとおっしゃいました。今、知識や技術を蓄えることは、将来自分が大きな困難にぶつかった時に、きっと役に立つ。だから、一見無駄だと思えるようなことでもとにかくやってみると良い。その言葉はとても重みのあるものでした。

この他にも人生の指針となるようなことを多く聞くことができ、そして、先生の目標を一歩一歩叶え、多くの人を救ってきた生き方から、これからの人生への希望や活力をもらえたように思います。

鈴木美奈先生、本当にありがとうございました。

国境なき医師団の活動について ビデオも視聴しました